第2章 dragon egg?
ナツ、もう寝ちゃってるかな
そっとドアのぶを回して部屋に入ると、予想通り大きな卵を抱きしめながら眠っているナツ。
なんだか久しぶりに寝ているナツを見たな
あくびをしながら、そんな彼のそばに横になると愛おしくなってさらに近づいた。
『無事に孵るといいね』
そう巻きついているナツの腕の隙間の卵に手を当てると、
…ッ!
突然、寝ていると思っていたナツに手首を掴まれて引き寄せられる。
お、起きてる…!?
『ナツ…?』
「おせーぞ、ミア」
『た、ただいま』
「ミアがあっためてろ」
『え?う、うん?』
数センチ先のナツに無理やり卵を持たされ横になると、その後ろからナツに抱きつかれる。
た、卵とナツに挟まれて身動きできない…!
スースーとすぐにナツの寝息が聞こえてくるようになり、その息が私の首元にかかり、落ち着かない。
寝れない!!
そう、少しナツから離れようとするが、逆により引き寄せられて心臓が大きな音を立てる。
諦めて卵をぽんっと撫でると、ぴくりと動くそれに自身の肩が揺れる。
も、もうすぐ孵るのかな
多少の魔力を感じるこの卵。
変なモンスターのじゃないと良いけど…
『可愛いのが孵りますように』
そう強く願って目を閉じたんだ。