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妖精の滅竜魔導士

第2章 dragon egg?






いつも通りエルザとミラによって、ナツとグレイの喧嘩は止められて、怪我をした顔を手で押さえるグレイと、お腹を押さえるナツ。

2人ともやり過ぎだよ…

今日は私とお仕事に行く事を、忘れてそうだなと座り込んでいるグレイの前にしゃがみ込んで目を合わせた。


『大丈夫?今日、お仕事なのに』

「分かってるよ、いってぇ…」

『な、治すから…今日はもう喧嘩しないでね?』

「マジ?ありがとな」


喧嘩でやり過ぎてしまう2人に少し呆れていたのに、そう嬉しそうに前のめりになるグレイと至近距離で目が合えば忘れてしまう。

心臓の音、うるさい…!

慌てて治癒魔法をかけるためにグレイの頬に手をかざすと、その上から彼の手が重なる。


『!?…お、終わったよ』

「ミアの治癒魔法、気持ち良いんだよなぁ」

『そう、なんだ…グレイ、あの、手…』


手を繋ぐより恥ずかしい…!

私の魔法が終わるまで閉じていた彼の瞼が開き、再び至近距離で目が合えば、自身の顔にどんどん熱が集まっていくのを感じてしまう。

片方の口角が上がっているグレイに危機感を感じて、手を引っこめようとすれば、逆に手首を掴まれて引っ張られた。


『きゃ!…ぐ、グレイ?』

「まだ時間あるけど、もう依頼先行こうぜ。寄り道しながら」

『ぇ、あ…そう、だね!…あの、手』

「マスター!仕事行ってくるな!」


!?

い、今、目合ったよね!?
明らかに無視された…

って、あれ?手は繋いだまま行くの…?




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