第2章 dragon egg?
「あ、グレイ!見て!ミアを可愛くしてるの!」
『おはよー、カナとミア。
!!…それ可愛いな』
「でしょう!?」
「あ、ありがとう。グレイ、おはよう」
そう頬を少し赤く染めて俺に挨拶するミアは、カナによって、いつもとは違う髪型にされていて、それはもう、いつも以上に可愛かった。
依頼場所へ行くにはまだ時間があり、テーブルを挟んで彼女の目の前に座れば、びくりと肩を揺らして目を逸らされる。
??
…ミア、照れてんのか?
そう思わず口角が上がりそうになるのを堪えていれば、
ドガッ!!
『いってぇ!!あぁ!?って、ナツかよ!なんだよいきなり!』
「そこは俺が座ってた場所だ!どけ!」
『はぁ?いなかっただろうがよ』
「ミア見てニヤニヤしやがってキモいんだよ!」
『!!で、デタラメ言ってんじゃねぇ!』
くすくすと笑うミアとカナの声が聞こえてきて、恥ずかしさでそちらを向けず、ナツとの殴り合いに集中することにする。
ナツの言う通り、浮かれてたのは本当だ。
だけど、それをナツに指摘されるのは…なんか、ムカつくだろ。