第2章 dragon egg?
文句を言いながら振り返れば、ナツは少しムッとした表情のまま、私を机とナツの間に閉じ込める。
ナツ、怒ってる…?
な、何で、いなくなったかって言われたら…
『昨日まで、私達以外の、ドラゴンスレイヤーに会いに行ってたから…?』
「なんで、教えてくれねーんだよ!」
『えぇ…教えたら、卵で忙しいってリサーナとどっか行っちゃったのはナツじゃん』
「なっ、覚えてねぇ!じゃ、じゃあ何で何も言わずに2日も家開けたんだよ?」
『それは!ナツが前日に何も言わずに、帰って来なかったから伝えられなくて…昨日は帰ったよ?』
「どわっ!そうだった、俺…くそっ」
怒涛の質問攻撃に最初は驚きながら答えていたが、だんだんとナツがから回っていることに気付き、目が合ったグレイと一緒にクスリと笑う。
ウェンディに会う直前まで、ナツに嫌われたんじゃないか、とか、ナツはもう私のこといらないんじゃないかと不安になっていた気持ちが嘘のように消えていく。
目の前で頭を抱えてぎゅっと目をつぶって考え込んでいるナツ。
私も椅子から立ち上がり、そんなナツをゆっくり抱きしめた。
『ふふっ、ナツ、寂しかったの?卵と一緒だったのに』
「さ、寂しくなんか…!くそっ、ミアなんか知らねぇ!」
『だめ。私は寂しかったからまだどっか行かないで』
そう私を引き離そうとするナツを、さらにぎゅっと抱きしめて、クスクス笑ってしまう。
ナツ、可愛い