第2章 dragon egg?
運んでくれた本を置くと、依頼を探してくると行ってしまうグレイ。
お礼、言いそびれちゃった…
「ミア、また調べものか?
子どもなのだから、あいつらみたく遊んでて良いのに…」
『マスター!
…いいの。チェリアーナとイグニールに頼まれたことだから。
あっ、イグニールと話したことはナツには内緒ね』
そうマスターの口元に人差し指を立てると、ニヤリと笑われる。
「ナツに隠し事か」
『そう、なるね?あはは』
私がそう笑えば、グレイが戻ってきてマスターに依頼書を渡して私の隣に座った。
「何の依頼?」
「なんかのパーティーの盛り上げ役?
なぁ爺さん、ミアも一緒に行くからいいだろ?」
「ほう…まあミアとグレイなら大丈夫じゃろ、行ってこい」
『ありがとうマスター!』
グレイとハイタッチすれば、気をつけろよと一言残して、マスターはどこかへ行ってしまった。
忙しいのにいつもみんなを気にかけてくれて…マスターは本当に凄いなぁ
「明日の午後、ギルドに集合な」
『うん!』
そうグレイと2人で笑いあった次の瞬間。
「ミア!!」
『きゃあっ』
後ろから急に誰かに抱きつかれ、机に頭をぶつけそうになってしまう。
この勢いと熱さと魔力…
「ミア!無事か!?なんで急にいなくなっちまったんだよ!」
『ナ、ナツ!びっくりさせないでよ!』