第2章 dragon egg?
「会いてぇの?」
『うーん…リサーナと一緒にいるなら、いいかな』
そうグレイに笑いかけながら、気になる本を2.3冊とって、グレイと一緒にギルド内に戻ることにする。
ナツが卵に夢中で複雑な気分になってしまうことも、グレイといると忘れられる。
グレイがいて良かった
「ミアの明日の仕事、一緒に行ってもいいか?」
『え、こちらこそ…いいの?』
「たまには2人になりたいんだよ。いいだろ?」
『!!…は、恥ずかしい、からあんまりこっち見ないで』
そう覗き込んできた口角の上がったグレイに、思わず本を落としそうになり、結局グレイが全部待ってくれることになる。
2人になりたいって…
グレイに好きだと言われてから、気にしていなかったわけではないが、あまりにもグレイがいつも通りでいてくれるので、私も自然と普通に過ごせていた。そう、だったのにも関わらず、今日のグレイはいつもと明らかに違う。
「ナツがいない今がチャンスだしな」
『へ?』
「俺がミアを好きって話」
『!!…そう、なの?』
「そうだよ」
『っ!そ、そっか…』
あまりにもあっさり言われてしまい、返す言葉もなくなってしまう。
本当に、好きでいてくれてたんだ…
グレイの横顔を盗み見れば、顔が赤くなることもなければ、慌てている様子もない。
なんだか私だけ恥ずかしくなって…ちょっと悔しいな