第2章 dragon egg?
そう自分を鼓舞し、ラクサスに続いて歩き出そうとすると、
ガサッ…ドシッ!
『!?な、なにか、落ちてきた…?』
「そっちの草むらか…?」
何かが森の中に落ちてきたような、不穏な音にラクサスと目を合わせてごくりと喉を鳴らす。
ラクサスが腕を私の前に出し、私を庇うように木々を掻き分けると…
「は?なんだ、ガキかよ」
『お、女の子だね。あれ?何か抱えて…』
「はっ、タイムリーだな。ナツが昨日見つけた卵と同じじゃねーか」
群青のサラサラの髪に白い肌。5つくらい私の年下だろうか?
彼女が持つには大きなその卵は、確かにナツが見つけたそれと同じ種類に見えた。
って、ゆっくり考えるのは後にしなきゃ!
『大丈夫?怪我は…無いみたいで良かった!』
「う、うん…」
不思議そうに私とラクサスを交互に見ては、卵にぎゅっと抱きつく彼女。
そして、差し出した私の手に彼女が触れた時、
!!
これは、間違いないと確信した。
彼女から感じたのはドラゴンの魔力だったのだ。
「どうした?ミア」
『見つけた…あなたがウェンディね』
「へ?どうして…私の、名前…」