第2章 dragon egg?
「ミアは特別な子よ。だからこそ試練もあるわ」
『試練…?』
「ええ、きっと乗り越えられる」
『えへへ』
チェリアーナの背中で揺られながら笑う私。
ポカポカで気持ち良いな
なんだか懐かしくて泣きそうになる。
…何が懐かしいんだろう?
「…い、……きろ。ミア!」
『ん…?あれ、ラクサス?』
「もうすぐ村に着くぞ」
重い瞼を開けば、私はラクサスの背中で揺られていて、いつの間にか列車は降りてしまったらしい。
もうすぐ、村…ケットシェルターに到着するってこと?
確かウェンディは、私よりも歳下の女の子だと聞いている。
だ、大丈夫かな…
勢いでいきなり来てしまったけれど、急に不安になってきたのだ。
ラクサスの背中から飛び降りると、再び頭を撫でられる。
「大丈夫だ」
『…え?』
「不安なんだろ。ガキなんだから強がんな」
『な、なんか言い方がひどい…!
でも……ありがとう、ラクサス』
鼻で笑って応えたラクサスに、悔しさと同時にじんわり心が満たされていくのを感じて、深く息を吐き出した。
私だってもうフェアリーテイルの一員だもん
…ナツが居なくたって、きっと大丈夫だよね