第2章 dragon egg?
ドンドンドンッ
『んっ…』
大きな物音で目を覚まし、手で髪をときながらベッドから起き上がる。
ドアを、叩かれてる…!?
えっ、誰!?
昨日はナツ帰ってきてないから1人だし…!
「おい、ミア。いねぇのか?
ったく、ジジイの頼みだっつうから来たのに…」
『ら、ラクサス…?』
聞き覚えのある声と喋り方に、不安が少しずつ流れてなくなっていく。
慎重に扉を開けば、そこには手を腰に当てた機嫌の悪そうなラクサスがいて、
「いつまで寝てんだよ」
『き、昨日は1人だったから全然寝れなくて…ごめん』
「は?ナツは?」
『し、知らない。帰ってきてないから…
ラクサスはどうしてここに?』
「ったく、あいつは。
ケットシェルターまでお前らを連れてけってジジイがよ」
ラクサスが…?
確かに、マスターが昨日ラクサスの名前を口にしていたような…
何はともあれ、1人ではなく、ラクサスがいるという心強さに安心して口を開いた。
『迎えに来てくれてありがとう!着替えてくる!』
「はいよ、ナツは行かないんだな?」
『うん…忙しいみたい』
きっと、リサーナと卵を…
そう苦笑いしながらラクサスを部屋に通して、脱衣所へ急いだんだ。