• テキストサイズ

妖精の滅竜魔導士

第2章 dragon egg?






目頭が熱くなるのを感じて下を向けば、グレイとカナが背中に手を添えてくれて、ナツから遠ざかるようにマスターの近くに戻った。


「全くもう!そんなこと言ったら嫌われちゃうよ?」
「うっせーんだよ、リサーナ」
「ねえ、ナツ。私もその卵、一緒に育てても良い?」
「!…手伝ってくれんのか!?」
「うん!なんか面白そうだし!卵育てんの!」


そんなナツとリサーナの会話が聞こえ、また少し傷ついて、片手で目元を覆った。

卵、リサーナと育てるんだ…


「あやつ、卵に夢中じゃな。ミアも気にするな」

「ミア?……泣いてんのかよ、くっそ、あいつ!」

『うぅ、もういいっ…1人で、行く、もん』


ナツが卵を持ってギルドを出て行ったのを確認すれば、我慢していた涙が次々と溢れ出てきて…

グレイが私の肩にポンッと手を置いて、もう一方の指で私の涙を拭ってくれる。

優しくされるほどに、涙はどんどん溢れてきて、喧嘩していたミラとエルザまで私の頭を撫でてくる。


「あーもう、大丈夫だって、泣くなよ、な?」

『う、グレイ…』

「ナツのやつ…!うちのリサーナも悪気はないが、悪かったな」

「いや、あれはナツが悪いだろう。全く…」






/ 60ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp