第1章 childhood days
私が気を失っている間にナツが買ってくれた家に辿り着き、中に足を踏み入れれば、
可愛らしいお家の中は綺麗に掃除されており、ギルドのみんながそうしてくれたのだと思うと、さらに胸がじんわり満たされていく。
ナツを寝かせなきゃ。
そう部屋の端に置いてあったベッドにナツを寝かせ、私もベッドに腰掛ける。
『食べすぎだよ、ふふっ』
そう呟いてから、ぐるりと家を見回せば、キッチンとタンス、ローテーブルとそれを囲むように2つのソファが置かれており、思っていたよりも家具が揃っており驚く。
子ども2人が住むには充分すぎる広さ。
あのモンスター、そんなにお尋ね者だったのね…
「ん〜、もう食えねぇ…」
!!
突然背後から聞こえた声に驚き、びくりと身体が揺れる。
なんだ、寝言か…
寝てるナツ、可愛いな
そうナツの頭を撫でていれば、
グイッ!!
『きゃっ!』
寝ぼけたナツに抱き寄せられて、私もベッドに倒れてしまう。
至近距離で見るナツの顔に、1人どきどきしながら彼の頬を撫でる。
「イグニール…」
『イグニールはここにいるよ、ふぁっ…』
寝言にそう応えて、私も目を閉じた。
チェリアーナ、おやすみなさい。