第1章 childhood days
お爺さんに連れてこられたのは、町の端にある大きな建物。
"FAIRY TAIL"が見えるが全く読めずに首を傾げた。
なんだか、中は凄い盛り上がっているみたいだけど…
「ここはフェアリーテイルという魔導士ギルド。ワシはここのマスターじゃ」
「ふぇありー、ている…?」
『マスター…?』
「何も心配することは無い。ほれ!入れ!」
ナツと顔を見合わせると、今度は私がナツに腕を引かれて中へ入る。
少し前を歩くお爺さん…マスターが口を開き、
「帰ったぞー!!!」
その大きな一声で、賑やいでいた建物内が静かになる。
人が、こんなにもたくさん…
「ミア、俺、こんなにたくさんの人を見るのは初めてだ」
『わ、私も…』
不安からナツに握られていた手をきゅっと握る。
凄い、見られてるよ…!
「いいか!みな、よく聞け!
今宵は、新人歓迎会じゃ!!!」
「「「「うおーーー!」」」」
突然の盛り上がりに付いて行けず、固まっていれば、
「可愛いー!何歳?」
「2人は兄妹なの?」
「凄い綺麗な髪色!」
そう、大人達からの質問責めが始まる。
お爺さんは身長が同じくらいだったから怖くなかったけれど、なんだか、目が、回る……
「お、おい!ミア大丈夫か!」
『うぅ…ナツ』
「じっちゃん!!ミアが…!」