第3章 再会
「ごめんな、痛かったろ。」
そう言って腕枕をしながら頭を撫でてくれる。
「痛かった……でも、ローとまた会えて繋がれたのが嬉しい。」
「おい、煽るなよ。まぁ俺もまたシズと生きて会えて、初恋の人で童貞捨てられたしな、満足だ。」
「ど、童貞!?嘘でしょ??」
「本当だ、また船のクルーに会ったら聞いてみろ、あいつらとは13歳の頃から一緒に居るから知ってるはずだ。どうしてもお前のことが忘れられなくて他の女なんか興味なかった。」
ものすごく驚いた。
だって、お母さんお父さんにも似てないバカイケメンだからだ。
でも――
「ずっと私を思ってくれていたんだね。ありがとう。」
そう言って抱きついた。
「こんなヤッた後に話すことじゃねぇけど、俺の今までの事聞いてくれるか?シズに聞いて貰いたいんだ。仲間にも話してないから。」
「分かった、ちゃんと聞く。」
そう言って教えてくれた。
フレバンスの事件があった後の事。
ドンキホーテファミリーの事。
コラさんの事。
それからヴォルフの事、今の仲間と会った経緯や過ごしてきた日々。
海賊として掲げているハートの意味。
(コラソン=スペイン語で心、心臓=ハート
それもあるが、仲間と過ごしてきた日々で、愛や優しさ、仲間への信頼が込められた心からハートと名ずけられた。)
最後に今しようとしているやるべき事。
「ロー、辛かったね。そして今の仲間と会えて良かったね。私はコラソンさんに感謝しないとね。ローを救ってくれてありがとうございますって。それからローの今のお仲間さん達にも。」
そう言って私はローの頭を撫でた。
「あぁ、ほんとにな。」
そう言ったローの顔は寂しそうだったけど、どこか嬉しそうでもあった。