• テキストサイズ

短編夢小説 【呪術廻戦/狗】

第1章 いちごたると




先にガトーショコラを選んだ野薔薇ちゃんは流石に女子力が高い。
いつの間にかキッチンへ向かい、カップにポットと、インスタントのコーヒーや紅茶のTパックを少しお盆に揃えていた。荷物持ちだったのか、伏黒くんが机にそれを置く。

苺タルトを持った雪に、野薔薇ちゃんは訳知り顔でニヤリと笑い掛ける。ツンと肘で小突かれた。

「狗巻先輩とイチャイチャケーキ選んでんじゃないわよ」

言われて顔が熱くなる。

「ち、違……!」

笑った野薔薇ちゃんにカップを手渡される。

「私は真希さんと一緒に食べるから」

それから野薔薇ちゃんは雪の好きな紅茶のティーパックをカップに入れる。用意はされているがセルフらしい。

「えぇ…、仲間ハズレ?!」

ぶぅっと頬を膨らませて抗議する雪に、野薔薇ちゃんは楽し気に笑う。

「違うわよ。でも、雪は入れてあげないからっ」

じゃーね、と野薔薇ちゃんは雪に手を振り、踵を返して真希さんたち2年生の元へと行ってしまった。
なんの意地悪なのか…。よくわからないまま雪は野薔薇ちゃんの背中を見送った。

何だか腑に落ちない。





/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp