第15章 放課後の寄り道
「え?」
どうやら鳥束くんに聞こえてしまったようで、彼はポカンとしている。
……やってしまった。これは確かに私の本心ではあるんだけど、告白するつもりなんてなかったのに……!
内心の動揺は、表情に現れているのだろうか。
……いや、今気にするのはそこじゃない。軌道修正しないと!
「あ、えっと、あの……。ここのカフェ! 雰囲気とかその、好きだなって!」
仄かに鳥束くんの頬が赤くなっているように見えるのは、私の気の所為だろうか?
上手く誤魔化せたかな。
どうか、上手くいっていますように。
そうは思いつつ、このまま誤魔化さずに告白していたらどうなっていたんだろう──なんて考えてしまい、その考えを打ち消すために、私はまだ熱いカフェラテを飲んだ。