第8章 せっかくならバンダナをつけてみよう
目覚ましの音で目を覚ます。
自分の視界に違和感があった。何でだろう?
「……え?」
気のせいだろうか。
ぼやけた目を擦った。
いくらか視界がはっきりしてくる。
え、これ見間違いじゃないの?
自分の髪の毛を摘んでみる。
まじまじと見てみたが、ええ……これどういう事?
確認するために、洗面所へ向かった。
「ええええええ!?」
嗚呼、どうして。
私の髪と瞳の色が──紫色に変化している。
いやいや何これ、本当にどういう事!?
昨日は普通にご飯を食べて、お風呂に入った後に寝た。
髪を染めた記憶なんてない。
私はしばらく、洗面所で呆然としていた。