第6章 【議題】いつ〇〇しないと出られない部屋の知識を身につけたのか
「えっ……何ここ」
目が覚めると、辺り一面真っ白な部屋にいた。
夜眠ったところまでは覚えているのだけれど、そこからの記憶が全くない。部屋着を着ているから、記憶がないだけで出かけてた、なんて事はないはずだけど。
何でこんな所にいるんだろう?
私は、取りあえずベッドから起き上がった。
「あ、起きましたね」
「うわぁ!?」
私しかいないと思っていたから、人の声に驚いてしまった。
声のした方を振り返ると、そこには零太くんがいる。
彼はソファに座っていた。あ、零太くんも部屋着だ。
「あはは、驚きすぎっスよ。……それにしても、どこなんスかねぇここ。出られねーんスよ」
「出られないって、どういう……」
「言葉のまんまっス。扉には鍵がかかってるし、他に出られる方法がなさそうなんスよねぇ」
零太くんが言ってる事が本当なら、私たちは閉じ込められている事になる。
誰がそんな事を……。
考えても、犯人の心当たりなんてない。
今は誰がやったのかを考えるよりも、ここから出る方法を色々と試してみるべきだろう。