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外見至上主義に抗いを

第14章 SNS挑発事件


は幸せだった。
努力が報われ、友達にも恵まれ、やっと掴み取った幸せだと思った。
あんな事件が起こるまでは。


ー食堂にてー

バ「蛍介!ラブラドールを飼っていると聞いたが本当か!?」

蛍「え?あぁ。ラブラドールじゃなくてミックスだけどね」

「モコのこと?」

蛍「うん」

バ「構うものか!犬は大好きだ!待受もラブラドールだ!遊びに行っていいか!蛍介!」

蛍「ご、ごめん…まだ敏感で…」

「そうだよね…」

バ「そうか分かった」

バスコは明らかに肩を落とした。

?「犬なら俺も飼ってるけど?ゴールデンレトリバー。見にくる?今は入院中だけど」

誰かが話に混ざってきた。

バ「おお!おおおお!」

「誰?初めてみるね」

翔「あいつか…お前俺らのクラスだよな?ホラ吹きの坂木泰典。お前ゴールデンレトリバーの大きさ知ってるのか?」

坂「チ…チワワくらい?」

翔「はぁ…行こうぜバスコ。あいつの話は真に受けるな」

「嘘かはまだわからなくない?子犬なのかも」

坂(し、信じてくれた…!こんなに可愛い子が…!で、でも僕にはあの子がいるから…)

翔「普通成犬のサイズ答えるだろ」

「うーん…」

バ「おいバカにするな、俺もバカだ」

翔「いや、あいつはバカっていうか…まあいいから」

坂(バスコ。怪力のバカ。いいキャラしてるよな。俺も全く同じ真ん中分けパーマなのに…誰にも気づいてもらえない…)

「バスコと同じ髪型なの?」

坂「え、う、うん…!」

「その髪型かっこいいよね」

バ、翔、四、蛍「「「「!?」」」」

坂「ま、まぁね!」
坂(か、かっこいい!この俺が!!この子は俺の魅力に気づいたのか!もっと他の子にも気づいてもらいたい!構ってもらいたい!)

翔「、あんまそいつに構わない方がいいぞ」

「どうして?」

翔「うーん…お前のためにもな」

翔瑠はの頭にポンと手を置いた。

「ふーん…」

翔「じゃあ俺ら行くわ」

バスコと翔瑠はその場を離れた。
翌日四宮はセンター分けパーマをしてきたが、に前の方がいいときっぱり言われたので、その翌日には髪型を戻したのだった。
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