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*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第7章 *File.7*


「ん〜、ん?」
「彼は帰ったよ」
「…彼?」
「怪盗キッド」
「あ!」

全く暢気な眠り姫もいたもんだ。

「急にやって来たからビックリした」
「にしては、彼の腕の中で眠ってたようだけど」
「アルコールはもう止める。前はもっと飲んでも平気だったのに」
「…そっち?」

何時まで経っても色んな意味で危機感が全くない雪乃には、一からお説教が必要?
嫌味ひとつさえもスルーされる。

「何が?」
「ハア。もう寝かせないから」
「何で!」
「キミを愛してるから」
「ってか、お風呂に入る!」

お願いだから、そこは流さないで欲しい。
男として、辛い。

「まだ?」
「入ったら、アルコール飲めない」
「?」
「お風呂に入った後でアルコールを飲んだら、直ぐに一気に酔いが回って、そのまま爆睡する」
「……」
「二回実体験したから間違いない」
「体験、したんだ?」

それも懲りずに二回。
オマケに何故かドヤ顔。
ふっ。

「だって大人になったら、CMみたいにお風呂上がりにアルコールをぷはーって飲みたいじゃん」
「くくくっ」

もう、どうしようもなく可愛すぎる。
頭の中で、パジャマ姿の雪乃がビールを片手にしている様子を思い浮かべてしまう。
気持ちは分かる。
確かに、風呂上がりのビールは美味い。
オレの中でフツフツと復活しかけた嫉妬と怒りは思いにも寄らぬ方向へと変わってしまって、結局雪乃を抱き締めたまま、しばらく笑いが止まらなかったのは、言うまでもない。


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