第7章 *File.7*
「かなーりね。ちなみに、超イケメンな警察関係者達」
「ハア?」
「でも私は、貴方の味方よ。何時もどんな時も」
「その彼氏を、敵に回しても?」
「ふふっ。似合わないよ、そんなヤな言い方。けど、普通初対面の女にこんな突拍子もないこと言われたって困るだけだし、信用なんか出来るわけないよね。ごめん」
腕を伸ばして距離を取ろうとしたけど、それはかなわなかった。
「我慢し過ぎてんじゃねーの?」
「何を?」
「色々。で、その彼氏は?」
「今ね、潜入捜査中で逢えない。二年半も逢えなくて、やっとこないだ逢えた」
「ってか、そもそも何でこっちに来ちまったわけ?」
「多分、話の中で彼が死んでしまったから。同級生の二人も」
「助け、られたのか?」
「彼以外は。彼だけは、物語通りに、ならなかった、の」
「すげーじゃん、ん?」
「……ごめん。急に……眠い」
久々にチューハイ飲んだから。
力、抜ける。
「えっ?お、おいっ!」
焦った彼の声を聞きながら、私の意識はそこでプツリと途切れた。