• テキストサイズ

*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第6章 *File.6*あれから約二年半後*


「久しぶり、だな」
「ソウデスネ」
「もう解禁か?」
「イッタイナンノオハナシデショウ?」
「諸伏に会えないから、会わなかったんだろ?」
「ウン?」
「俺と、ゼロに」
「……」

何故?

「お前は単純だからな、雪乃」

ゼロに鼻で笑われた!

「えーっ!」
「そういう可愛いトコも変わらねえ」
「!?」

クッククと喉の奥を震わせながら、陣平は目を細めて笑う。
貴方の男前度合いも、全く変わりませんことよ!

「はい。お待たせ」
「ありがとっ!」

ゼロ特製のハムサンド!
念願の!!
目の前に出されたハムサンドを見て、顔の前で指を組んで感動する。
私のハムサンドが、キラキラ輝いて見えるよ!
勿論食べるけど、ね!

「それ、感動するぐらい何かあんのか?」

隣で陣平が不思議そうに、サンドイッチを指さしながら、ゼロに視線を移した。

「前回食べ損ねたんだよ。人の顔見るなり号泣したからな」
「ばっ、バラさなくていいから!いただきますっ」

手を合わせてから一口かじってみると、食パンの柔らかさにレタスのシャキシャキ感、柔らかいマヨのこの隠し味の味噌。
く~っ、幸せ~っ!

「「ブッ!」」

幸せを噛み締めてコンマ数秒で、二人が吹き出した。

「??」
「わ、り」
「無理」

サンドイッチを加えたまま首を傾げたら、思いっきり視線をそらされて、やっぱり思いっきり爆笑された。
何で??


「で、号泣したワケは?」
「その話はもういいってば」
「いーや、ちゃんと聞かせろ」
「思い出すから、だろ。アイツと生活していた頃を、な」
「で、俺とゼロがそのストッパー兼トリガーになっていた、と」

オムライスのスプーンを加えて、ゼロの言葉に続けた。

「まあ、よく耐えた方か」
「会ったのか?」
「先週。ランチに誘われて」
「で、此処に来たらゼロがいて、号泣した雪乃を見兼ねて連絡した。と」
「最後まで言わなくてもいいから」

改めて言われたら、恥ずかしい!

「何度か、ニアミスはしてる」
「その何回かは知ってるよ。そこまで鈍くない!」


/ 221ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp