第6章 私、食べ頃です

鎖骨に唇が這っている感触と同時に、静かで低い声がする。

「触るぞ……」

服の上から胸を包まれて、場地君の手が止まった。

「お前……中、何も付けてねぇの？」

「脱がせるの、楽かなって……ダメ、だった？」

勝手が分からず、ブラを外してそのまま部屋着を身につけていた。

やっぱり、外したいとか、脱がせたかったりするんだろうか。

「駄目じゃねぇよ……これはこれでエロい」

「ゃ、あっ……」

服を持ち上げるみたいに立ち上がり始めている、胸の突起が自らの存在を主張する。

それを場地君の指が刺激するみたいに動く。

「触る前から立ってんじゃん……触られるの、期待してんだな？」

「んっ、うぅー……恥ずかしっ……」

顔を両手で覆い隠すけど、その手を場地君の手に阻止される。

「顔見てぇから……隠すな」

羞恥で心臓が壊れそうだ。

「何処がいいとか、どうされてぇとか、ちゃんと言えよ」

「あぁっ……んンぅっ……」

片方を指で摘んで捏ねて転がされ、もう片方を唇で挟まれ舌で潰すみたいに刺激される度に、声が漏れる。

「エロい顔して……いい声になってきたな……もっと見せて、もっと聞かせろよ」

楽しそうな声がして、体が震える。

優しく触れられる事に、少しもどかしさを感じて腰をくねらせる私に気づいているのか、場地君の歯が胸の突起に当たる。

「あぁっ……」

「痛ぇの、好きか？」

クスリと笑い、先程より少し強く歯を立てられ、体をビクつかせて啼く。

「ゃ、あんっ、ち、がっ……ああぁっ！」

場地君の肩の服を握り締めて、手に力がこもる。

歯を立てられ、キツく吸い付かれ、追い打ちを掛けるようにもう片方の突起を抓られると、どんどん声が高くなる。

これは、非常にマズい気がする。

「やだっ！ それ、ダメっ、だめだめっ、やあぁぁっ……」

体の奥から、何かが湧き上がってくるようで、足に力が入る。

伸ばされた足が、更に伸びてビクビクと体が跳ねた。

最後に爪で先をカリっと一掻きされて、体を痙攣させて喉を引き攣らせた。

「はぁ……初めてで、乳首だけでイけるとか……どんだけ感度いいんだ、お前……」

耳にキスをされ、朦朧とする中、耳元で囁かれてピクリとする。