第9章 ゾンビの世界(白石、謙也)
「だって私も……もぅゾンビだから。」
謙也「は?嘘やろ??」
「本当よ……。私がこの世界に来てから…何度もゾンビ襲われて……肩を噛まれたの。」
白石「でも…涼子は俺らを襲ってきたゾンビと違うやろ!?俺らを襲わないし…寧ろ助けてくれたし…普通に話してるやん!!」
「何故かは知らないけど……私みたいな意識のはっきりとしたゾンビになる人間も居るのよ。でもほとんどがさっきの化け物になる……。だから絶対に噛まれないよう………ヤバッ!逃げろっ!!」
白石「えっ……」
謙也「うわっ!!また出た!!」
またゾンビが現れ襲いかかってきた。
白石「涼子!お前も一緒に!!」
「ダメよ!コイツらは私が倒すから2人は逃げて!!」
涼子はまたチェーンソーを持ってゾンビと戦う。すると1人の女の人が地を張りながらやって来て叫んだ。
女「やっ…やめて!!そのゾンビは…私の彼なの……」
「は!?……んがっ!!」
女の人に気を取られた涼子はゾンビに肩を引っ掻かれた。
白石「涼子ー!!」
思わず俺は涼子の元へ駆け寄る。
「ゔっ…蔵ノ介っ!!来るな!!」
ゾンビ「んぎゃー!!」
ゾンビは俺に襲い掛かろうとした。
「蔵ノ介に手を出すなー!!」
涼子はチェーンソーでゾンビの首を刎ねた。
女「あぁっ…そんな……ゔぅっ………いやぁ……」
「………………。」
ゾンビを倒すと泣いている女の人を置いて涼子は黙って去ろうとした。
白石「涼子!この人……」
謙也「そうや!この人ゾンビやないやろ?とりあえず手当てせな…」
「………もぅ助からないと思うけど。」
白石「えっ………!?」
女「ゔっ……ゔぁっ!!」
突然女の人は血を吐きそのまま生き絶えた。嘘やろ……。