第6章 小石川健二郎のバレンタイン
今日はバレンタイン。
女子にモテる白石や財前は朝練が終わると見学に来ていた女子からチョコを大量に貰っていた。
謙也「白石達も羨ましいけど、ケン坊も良ぇよなぁ…。」
持ちきれないほどのチョコを抱えている白石達を見ながら謙也は呟く。
小石川「ん?何がや??」
謙也「だって絶対に三神さんからチョコ貰えるやん?」
小石川「…謙也やって結構貰っとるやん?」
謙也「白石ほどやないけど、まぁ貰っとるな。でもちゃうねん!好きな子から貰えるってのが良ぇっちゅー話や!」
小石川「あぁ…なるほどな。(涼子は俺にチョコくれるんやろうか…。)」
そんなこんな話しながら制服に着替えて教室に行こうとすると涼子が待っていた。
「あっ!けんずろうさん!おはよ!」
小石川「おはようさん!待っとってくれたんか?」
「んだ!あんな…オラ教室さ行ぐ前に、けんずろうさんに渡してぇもんがあんだがや!」
小石川「…渡したい物?(おっ…待ってたで!今日渡したい物言うたらチョコに決まっとるやん!)」
「正直な…上手ぐ出来だが自信ねぇんだべや。」
小石川「ん?涼子がくれるんやったらどんなんでも嬉しいで?」
「…本当け?」
小石川「ホンマや!」
「……けんずろうさん?これ…オラの気持ちだで。受け取ってくれっけ?」
涼子は可愛くラッピングされた箱を小石川に差し出した。
小石川「…おおきに。開けても良ぇか?」
「んだ!」
そして小石川は箱を開ける。