第3章 財前光とぽっちゃり女子
「たまにだよ?毎朝こんなに沢山作るのは大変だし。」
財前「…お前もその友達も結構食うんやな。」
「ゔっ……まぁ…否定はできない……。食べるの大好きだし……だから太っちゃうんだけどさ…」
財前「……太っとるんか?」
「みっ…見れば分かるでしょ!?」
財前「………まぁ痩せちゃいないわな。」
「そうハッキリ言われるとちょっとショック…」
財前「でも…別に俺は気にせんで?」
「…え?」
財前「痩せてりゃいいってもんでもあらへんやろ?お前はそれでええんやないか……って俺は思っただけや。」
「あっ…ありがと?」
財前「…そういや今更やけどお前名前は?」
「えっと…三神涼子。」
財前「三神涼子か…俺は財前光。」
「財前君……。」
財前「光でえぇよ。俺も涼子って呼ぶ。」
「うん。えっと…光君……?」
財前「ん?」
「唐揚げは1人3つまででお願いします。」
4つ目の唐揚げに手を出そうとした財前を涼子は止めた。
財前「あ………すまん。(結構目敏いな…)」
それから2人はたまに一緒にお昼を食べるようになった。
「光君!今日はねデザートも用意したんだ〜!」
財前「へぇ…何や?」
「なんと……じゃーん!冷やしぜんざいで〜す!」
涼子は手作り冷やしぜんざいを見せた。
財前「………。」
「あれ??(リアクションがない!?光君…ぜんざいが好物だったよね??)」
財前「………。(ヤバッ…わざわざ俺の為に作ったんよな…ごっつ嬉しい…。)」
「あの…光君?もしかしてぜんざいの気分じゃなかった?」
財前「いや…デザートじゃなくて先に食っても良え?」
「え?いいけど?」
財前はぜんざいを一口食べる。
財前「………。」
「……あの…どうでしようか?」
財前「………美味っ!なんやコレ!?ごっつ美味いで!?」
「ほっ…本当!?」
財前「ホンマや。」
それからあっという間にぜんざいを食べ終えた。
財前「ご馳走さんでした。」
「お粗末さまでした。なかなかの食べっぷりだったね?」
財前「美味かったからな。……また作ってきてくれへん?」
「もちろん!」