第3章 crossroads
一番悔しさをにじませてたのは…
増田さんだった。
他でもないオレがファンを悲しませることが
悔しかったんだと思う。
デビューする前から歌ってきて
色々なことを一緒に乗り越えてきた
オレたちの人生は
お互い抜きでは語れないくらい
濃密だったから…。
同じクラスになっても絶対友達になってない…
っていうか、そもそも
同じ学校に通うことにすらなりえないというか。
普通に生きてたら
増田さんと、オレは交わりようがない
人生だったと思う。
ジャニーズで出逢わなければ
永久に平行線で…
いや、むしろねじれの位置かな。笑
それくらい交わりようがないというか…。
それが、今のオレ達みたいにいいところも
悪いところも全部さらけ出して
好きとか嫌いとかの感情を飛び越えて
一周回っちゃった上で
それでも一緒にいることになるなんて
ホント、人生ってわかんないよな…と思う。
オレたちはコヤシゲみたいに
分かりやすく仲が良いわけではない。
だけど、
言いたいことを言い合える関係で。
そのせいでライブの打ち合わせとかで
ケンカになることもあるけど、引きずらないし。
お互いに干渉しないけど、距離感を調整できる
理想的な仕事仲間だと思ってる。
でも、この関係性は自然に
できているわけではないこともわかってて。
時々感情的になりすぎるオレを
増田さんが慎重に観察して、
合わせてくれているおかげも大きいというか…。
NEWSが4人になったとき、
オレがNEWSを引っ張って守っていく!
って覚悟を決めて頑張ってきたわけだけど、
増田さんはそのときから
そんなオレを守るのが自分の役目だと
思ってくれていたところがあったように思う。
やっぱり、オレはオレで、
増田さんは増田さんであることに意味がある…
というか、
それで初めて意味を為すんだろうな。
1億3千万分の2人の奇跡…ね。
オレは自由意志論者だから
運命とか奇跡とか信じないタチだけど、
増田さんやNEWSと出逢えたことに関してだけは
運命論者にならざるをえないというか…
それくらい、
この出逢いに感謝しているし、
これから先もずっと、
感謝し続けると思う…。