第1章 アイチと櫂、謎の秘境の山地へ
ある日、カードキャピタルのイベントで先導アイチたちは山へバーベキューに行っていました。
「バーベキュー、何するんだろう」
アイチのつぶやきに櫂が返事をします。
「肉や野菜を鉄板で焼いて食うだけだろう」
「さっ、バーベキューと言ったら、何でしょう? はい、カムイくん」
ニセモノのマイクで葛木カムイを指したカードキャピタル店長の新田シンです。
「カレー!」
「シンさん、それじゃあキャンプに来たみたいだけど」
戸倉ミサキが両腕を組みながらやって来ました。
「ミサキ、ここでは店長ですよ。細かいことはいいじゃないですか。カレーもないとお腹いっぱいになりませんよね」
「私、カレー大好き!」
「ほら、エミさんだってそう言ってるんだし、ミサキさんもカレーを作ろうぜ。ほらほら」
「ちょ、ちょっと……」
カムイに手を引かれたミサキでした。
「カレー部隊はあっちに任せて、こっちはバーベキューの準備をするか」
三和タイシがアイチと櫂の肩に手を掛けました。
「はい」
と、アイチが返事をし、櫂は無言で頷きます。
まず、新田シンが運転してきたワゴン車からバーベキューに使う道具や材料を、アイチたちは運んでいました。