• テキストサイズ

「マヨイガ」別のユートピアへ

第1章 プロローグ



 「変だ。この山道は目的地まで曲がるところがなく真っ直ぐなはず…」
 携帯の地図で検索をしたスピードスターは焦りの表情が出て来ます。


 「運転手さん、お願いします。引き返してください」


 「このままだと僕たち、迷って帰れなくなる気がしてなりません」


 「あった、あった。似たようなことが」


 「しっ」
 人差し指を口の前に当て、ヴァルカナを静かにさせたこはるんです。


 「でも、何か今回もヤバそうだよね。運転手さん、前回のバスツアーのときとちがう人なのに、どうなっているのよ今回も」
 マイマイが両腕を組んで眉間にしわを寄せます。


 「本当、またなのかしら…」
 熱帯夜も不安そうな表情を浮かべます。


 「まただったら、まただったらでいいんじゃないか」


 「鳥安さん?」
 こはるんは表面上笑顔ですが、怒りのようなオーラが表れていました。


 「どうせまたなんだからいいだろう」


 「ヴァルカナさん?」


 「うっ…」
 ヴァルカナに対しては本気で怒った顔をしたこはるんだったため、彼は固唾を飲み込んでいました。


 とうとう、バスは停まってしまい、中でマイマイたちを除いたツアー参加者たちはパニックになってしまいます。
/ 5ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp