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【ヒロアカ】19Hzの瞳孔

第3章 入学



「エマちゃん…?」

僕がおそるおそる言うと、彼女はふわっと笑った。
蚊帳の外になりかけていた麗日さんが、少し顔を赤らめながら聞いた。

「2人は知り合いなん?」

「幼稚園いっしょ。」

「運命の再会や!私、麗日お茶子です!」

「癒守エマ。よろしくね」

「今日って式とかガイダンスだけかな?先生ってどんな人だろうね、緊張するよね」

はしゃぐ麗日さんを見ながら、エマちゃんは「うーん」と言いながら、麗日さんの後ろの方を一瞥したような気がした。

「今日の日程はよく知らないけど、先生ならすぐに会えると思うよ」

エマちゃんの言葉に答えるように、低い声がその場に響いた。



「お友達ごっこしたいなら他所へ行けーーここは、ヒーロー科だぞ」

そう言うとヂュッ‼︎と一息にゼリー飲料を飲み干した。某掃除機もびっくりの吸引力。

髭が生えっぱなしの、白っぽい布をマフラーのように巻いた、全身真っ黒な寝袋の不審者…少なくとも、僕はそう思った。


「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」

「てことは…この人もプロのヒーロー…?」


でも…見たことないぞ、こんなくたびれた人…とつい失礼なことを考えてしまった。


「担任の相澤消太だ。よろしくね」

「担任‼︎?」


ついていけてない生徒をよそに、寝袋をゴソゴソと漁るとなにかを取り出した。
エマちゃんは何かを察したのか、それを見て「なるほど…」と呟いた。



「早速だが、体操服着てグラウンドに出ろ」







→章末コメント



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