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【IQ2】水を被るとフォーゼになっちゃうふざけた体質な月島

第1章 4月



さらに三時間後
終電を目前に、ようやく全員帰すことが出来た
犬島は風呂場へてちてちと向かう

「ふぅー、なんとかバレずにすんだ」

「俺のせいですまなかったな」

「あ、月島さん」

二人で冷蔵庫に入っていたお茶を入れ、ソファに腰かける

「……、俺はお前に改めて謝りたい」

「どれですか?」

「全部だ

こんな事になってしまったのは勿論、その…今朝の事や昨日の口……なんと言うかだな」

「あっ」


昨日のキス(犬)や裸を見られた事を言っているのだと察する


「俺が正体をあかすタイミングを失ったせいですまなかった
が寝ている間に出ていこうとしたんだが、犬の姿ではドアも上手くあけられなかったんだ」

「それで朝は玄関にいらっしゃったんですね

むしろ私の方こそ申し訳なかったです
裸はお互い様ですし、その……、キ、キスも私が無理矢理……
嫌でしたよね」

「嫌ではない!」

「えっ」


突然の言葉に月島の顔を見ると、彼はしまった、と言うような表情になった
二人の間を遮るように掌を出す


「あ、違う
そう言う意味ではない

不快ではないと言う意味でだな……」

「あ、そっちですか

いやー!犬にでも噛まれたと思って忘れてください!
あ、犬は月島さんか!わはは!」


場を和ませるための冗談のつもりだったが、月島は笑わなかった


「(外したかな)」

「嫌じゃ無かったことだけは確かだぞ」


優しい顔で見つめられ、顔に熱が集まるのが鏡を見ずとも分かった


「わ、私……これからの生活、ちょっと楽しみなんです」

「……」


二人の目が合った

沈黙が流れる

先に言葉を紡いだのは、月島であった


「それは、ど「あれぇ~?なんか男の人の声がするぅだれぇ?」


白石がリビングの端から起きてきた
全員帰したと思ったが、白石はずっとリビングで寝ていたらしい

慌てて机の上のお茶を月島にぶっかける


「えー!?
男なんかいないいない!!

あ、テレビじゃない!?」

「なんらテレビかぁ~」

「……ムン」
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