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ゆりかごに甘噛み (R18)

第3章 *・゚・ゆりかごに甘噛み *・゚*【真島】














   【Here's where it all starts】













 やっぱり真島はなにを考えているのかわからない男だ。

 水を飲み干し、しばらく紙切れとにらめっこする。

 行為の最中、真島はなにやら主義主張を口にしていた気がするのだが、肝心な内容は思い出せずにいた。ただ、この紙切れに書かれた一言と、「俺はお前たちの味方だ」そんなことを言われたのは覚えている。

 映像で見たことがあるだけの構えを真似て拳銃を持ち、わたしは窓ガラスに向けて腕を伸ばした。

 真島が指で抉じ開けたままのブラインド。その先に光は見えない。

 どれだけわたしの時間がワンルームの中で止まっていても、外の世界は無関心な顔をしながら動き続けてゆくのだろう。

 人知れず消えゆく者の上に成り立つ幸福の中で。










 ───さあ、ここからが始まりだ。










 真島の声がよみがえり、わたしは引き金に力を加えた。
















               * F i n *





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