第4章 男装学園生活start！

～乱太郎視点～
「ふぅ……やっと終わった。」学級委員長の仕事を手伝わされていた。
「お疲れ様。」
「庄左ヱ門こそ。」
「あのさ、今から暇？」
「暇だけど……どうしたの？」何だろう。庄左ヱ門がそんなこと言うなんて。
「少し付き合って欲しいんだけど…」
「えー?何?私にできることなら何でもできる限りするよ！」
「じゃあさ、これから一緒に出掛けない？」
「うん、いいよ。」
「じゃあ行こうか。」
「どこに行くの？」
「内緒」
～～
「ここ？」
「そう！……きり丸とミヤ君は両思いなんだ。多分。」
「え……？男子同士だよ…?」
「別に恋愛局面じゃないだろうし。で、両思いなの二人は知らないと思うからさ、見届けようと思って。」
「そういうことだったんだ。」へーま、あのきり丸が...
「でさ、一つの憶測なんだけどさ。」
「うん。」
「ミヤはさ、本当は女子じゃないかなーって思ってるんだよね。」
「え？どうして？」
「いや、だってさ。なんか違和感あるんだよなぁ……。」
「それ分かるかも。」「だろ？」
「うん。」
「でも、本人に聞くわけにはいかないよな……。」
「うん。」
「よし、とりあえず二人が出てくるまでここで待機しよう。」
「そうだね。何か手がかりがあるかも...!!」
～きり丸視点～
「はぁ……、結局何も聞けずじまいか……。」
「まあいいんじゃない？」と兵太夫が言う。
「ま、いっか。」俺は諦めることにした。
「で、明日は何をするんだ？」
「んー……、特にないけど。」「そっか。じゃあまた委員会活動するか！」
「そうだな！そうしようか。」
次の日も、その次も、ずっとこんな感じだった。
ある日の放課後。今日は兵太夫が委員の仕事があるので一人で帰っていると……
「あっ……。」目の前にミヤが現れた。
「誰も好きなんいってないからねっ！」
「分かってるよ。」と言って手を振った。
「もう！きりちゃんのばか！」
「ごめん、悪かったから泣くなって。」困らせてしまったようだ。
「泣いてないし！」と目元を拭う仕草をした。
「あー、もう！好きなんだろ?」俺はあきれながら言うと
「あんたの冗談に付き合いきれない…!!」
「はいはい、すいませんねー。」俺が謝ると、ミヤは走って行ってしまった。
「はぁ……、どうしたらいいんだ……。」ため息をつきながらも、少し笑っていた。