第1章 入試試験
やけに広い講堂に集められた受験者たちは試験官の一人であるプレゼントマイクの説明を聞き漏らさまいと必死だ。
その証拠にブツブツと独り言を呟いていたもさもさ頭の子に眼鏡くんが注意していたりと、みんな雄英の試験に本気なんだ。
どれだけ有名で、倍率が低いのか否応なしに理解出来る。
実技試験のために割り振られた場所に向かうと既に多くの生徒がいて…。
「一緒かぁ……」
そこにいたのはさっきのもさもさ頭の子。
言い争っていた(正確には一方的に怒鳴られてただけだけど)もう一人の子はパッと見たところ姿がないから恐らく他の演習会場なんだろう。
プレゼントマイク「ハイ、スタートー!」
「え?」
プレゼントマイク「どうしたぁ!?実践じゃカウントなんざねぇんだよ!!走れ、走れぇ!!賽は投げられてんぞ!?」
響く突然の声に私も含め、周りはポカーンとしている。
開始のアナウンスを待っていたはずなのに、急にスタートだなんて。
急なことに身体も心もついていかなかったけど、一人が走り出したらまた一人と模擬市街地へと向かっていく。
「これだけの人がいるってことは早く倒さないと不利ってことだよね…」
同じように模擬市街地を走り続けながらも周りの状況を把握す。
次々に大きな音が聞こえる中、横道から派手に現れたのは1Pの仮想敵。
「うわっ…!思ってたよりも動きが早い。だったら…!!」
腰のポシェットに入っているパチンコ玉を取り出してそれを指で弾く。
狙うのは足の接合部分と目だ。
私の個性、反発で威力が増したパチンコ玉は仮想敵の足と目を貫通させた。
仮想敵が動きを止めたのを確認して私はまた走るのを再開させた。
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