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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第18章 お仕置き


チャップン。
「気持ちいいね、ゼロ君」
「ああ。…陽菜」
「ん?なぁに?」
身体も髪の毛も洗い終わり、私は後ろからゼロ君に抱きしめられる態勢で湯船に浸かっていた。
「あの時、なんで貨物車にとびこんだ?危ないことはしないでくれとお願いしたはずだぞ」
「…。ごめんんさい、あの時彼女を守らなきゃと思ったら身体が勝手に動いたの。結局、彼女は爆発前に私を突き飛ばして、そのまま貨物車にのこることを選んだけど…」
「飛び込んだ時、心臓が止まるかと思った。陽菜まで失ってしまったら俺は…」
「ぜろくっ…ごめんねっ、ごめんなさい!」
私は後ろを振り返り勢いよくゼロ君を抱きしめた。ゼロ君もしっかり抱きしめ返してくれる。

ゼロ君と私は今まで大切なかけがえのない仲間を見送ってきた。その分失うということに対して敏感になってしまっている…そのことを分かってたはずなのに、私はゼロ君を不安にさせ、悲しませてしまった。

「ゼロ君の顔見せて…」
「駄目だ、今は情けない顔してるから」
無理やり自分の方に向けると、ゼロ君は切なそうに微笑んだ。

こんな顔をゼロ君にさせてしまったのは私だ…。

本当のことを言えない苦しさと、ゼロ君に悲しい思いをさせてしまった自分の不甲斐なさに涙が零れ落ちてしまう。
「ふっ…っう…」
「何で、陽菜が泣くんだ?!」
急に泣き出してしまった私に焦り、子供をあやすように優しく抱きしめ、背中をポンポンしてくれるゼロ君。

「ったく、陽菜にも陽菜なりの考えがあってのことだったんだろう?もう怒らないから泣くな」
「うーっ、だってぇっ…えぐっえぐ」
涙を止めたくても一度出てきたものはなかなか止まらず…見かねたゼロ君が優しく唇を奪ってくれる。

「んんっ…チュックチュッ」
「ほら、止まっただろ?」
「うん…、ゼロ君のキスは凄く安心する」
私は笑顔でゼロ君を見上げた。
「……っ」
「ゼロ君どうしたの?」
「無自覚なのがホント罪だよな…。うん、俺は悪くない。悪いのは煽った陽菜だから文句は受け付けない」
「え?えっ?」

その後…無意識に煽った罪で浴室でゼロ君の欲望を吐き出され絶倫の旦那をもった妻の末路は言うまでもない…。

NEXT…。
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