~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】
第17章 真実
「それならそうと先に説明しといてくれない?」
博士の家で哀ちゃんの怒りの声が響き渡る。私はコナン君に携帯電話を返しに博士の家にお邪魔している所である。
「私がどんな思いであの列車に乗ってたと思ってるのよ!陽菜さんが居てくれたから、まだよかったものの…」
コナン君に怒りをぶつけまくる哀ちゃん。
あはは。確かに私が哀ちゃんの立場なら言っておいてほしいかも…
「陽菜さんに助けを求めたら、今度は貴方のお母さんが入ってきて“後は任せて”って言われても何が何だかわからないじゃない!その上、後でその部屋に入ってきた貴方が、携帯電話を私に押付けて…」
【お前に変装した怪盗キッドが今、黒ずくめの仲間と会ってるからなんて答えればいいか教えてやってくれ!】
「って、何かの冗談かと思ったわよ!!」
「でも、ほら!結果的には哀ちゃんは死んだって彼らに思わせることもできたし…私と哀ちゃんの中も深まったし結果オーライってことにしとこうよ!」
私はフォローをいれ、哀ちゃんをなだめる。
「まぁ、俺も母さんからベルモットが列車に乗り込んでるってメールもらうまで油断してたし…俺らの部屋は盗聴されてたみたいだったから、下手な事いえなかったんだ」
ん?ちょっとまて、工藤少年…油断してたっていったよね?この子!私を散々巻き込んどいて油断してたなんて許せん!!
私はコナン君をじぃっと冷たい目で見つめてやる。
「ほら、見てみなさいよ。陽菜さんの貴方をみる冷たい目」
「もちろん、陽菜さんにも凄く感謝してるよ…?」
「別にいいのよ、コナン君。コナン君が油断してる間、私は沖矢さんに部屋に連れ込まれたり、安室さんに部屋に連れ込まれたり、怪盗キッドと爆弾貨物車から死の脱出劇を繰り広げたりしただけだから、全然気にしないで?」
私は貼り付けた笑顔でコナン君に答える。
「(笑顔なのに目が全くわらってねぇ…)あー、にしてもおめえ、よく陽菜さんに自分のこと話す気になったな?いつもは隠すのによぉ…」
「誰かさんとは違って、陽菜さんは信じられると思ったし、何よりお姉ちゃんに少し似てたから…」
そういって俯いた哀ちゃんは、少し顔が赤くなっている。
え?!哀ちゃん照れてる?やだ…可愛すぎる!!
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