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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第16章 風見の思い


「助かりました。ありがとうございます、風見さん!」
「いえ。あ、降谷さんからの伝言です。”俺に黙って何をしていたのか、洗いざらいはいてもらう”とのことです」
「そんな伝言聞いてないことにしましょう。うん、それがいいです」

それは、実に困る。自分が伝えていないみたいではないか…降谷さんにとばっちりを食らうのは全力で遠慮したい所だが、自分にはどうしようもないので諦める…。

「陽菜さん向かうのは本庁で大丈夫ですか?」
「はい、報告書も書かないとなので本庁でお願いします」

そう言った陽菜さんは酷く疲れているようで、よく見たら煤がついているし、硝煙の匂いも少しする。そんなに激しいことをしてきたのだろうか…。

「陽菜さん、本庁まで時間がかかるので少し眠っていてください」
「!!部下に気を使われるなんて上司失格ですね…。でも少しお言葉に甘えさせてください」

陽菜さんは自分といる所を今はまだ見られるわけにはいかないので、被っていた帽子を深く被り直し眠りについた。

部下の気持ちとしては、陽菜さんにはもっと休んでもらいたい。もともと、公安でも忙しかったが、表向きを捜査一課配属にしてからは、いつ休んでいるのだろうかレベルの毎日を過ごしている彼女。自分より年下なのに本当によくやっていると思う。

しかもこの人は、降谷さんと同じで無茶ばかりやらかすのだ。見ていてハラハラしてこちらの心臓がもたない。
横で寝息を立てている陽菜さん横目に、この少しの間の休息が続くように願って、アクセルを踏んだ。

「お疲れ様でした…陽菜さん」

ブロロロロロッ。

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