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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第15章 ミステリートレイン【3】


「この爆弾で連結部分を破壊して、その貨物車だけを切り離し止まり次第…僕の仲間が君を回収するという段取りです。その間 君には少々気絶をしてもらいますがね…。まあ、大丈夫。扉から離れた位置に寝てもらいますので、爆発に巻き込まれる心配は…」

バーボンが言い終える前にキッドが貨物車に仕掛けられた爆弾に気づき、掛けてあった布を取り去る。
「大丈夫じゃないみたいよ…この貨物車の中、爆弾だらけみたいだし」
「あっ?!」
「どうやら、段取りに手違いがあったようね」

「(なるほど…ベルモットは是が非でも彼女の命を絶つつもりか)しかたない、僕と一緒に来てもらいますか」
そういったバーボンに断りを入れ貨物車の扉を閉めようとするキッド。

きっとキッドなら自分で脱出でききるとは思うんだけど…心配だし…。

私は後ろからキッドが扉を閉める前に貨物車に滑り込んだ。
「「?!」」
2人とも私が滑り込んだことに驚き一瞬動揺するが、直ぐに冷静さを取り戻す。
「誰だお前は!邪魔をするなら少々手荒くいかせてもらいますよ」
バーボンが拳銃を構え、先程置いた爆弾に向かって発砲しようとした時、後ろの8号車のドアがあいた。
「ん?ベルモットか?悪いが彼女は僕が連れて…」



一方、バーボンが8号車の誰かとやり取りしている間、貨物車ではこのような会話が繰り広げられていた。
「おめえ、誰だ?」
「貴方、キッドでしょ?」
「なっ?!」

「時間がないから…貴方なら逃げ出せるとは思ったんだけど、ここまで爆弾が置いてあると心配になって入ってきちゃった。で、私が爆発前にコレで後ろのドアを撃ち抜くから一緒にハングライダーで脱出してくれる?」
キッドは私の話を聞き口角を上げた。
「ああ、お任せください。レディ」
「私が合図したら、貴方が閉めたさっきのドアを爆弾が見えると所まで開けて!」
キッドは緊張しているのか黙って頷いた。

「んじゃ、行くわよ!」
私は的確に、貨物車の後ろのドアに向かって発砲し、蹴りでドアをぶち破った。
「開けて!!開けたらこっちに!バーボン!吹き飛びたくなかったらどきなさい!!」
私の合図とともに開けられたドア越しに小型爆弾を撃ち抜き、バーボンに向かって叫んだ。




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