~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】
第14章 ミステリートレイン【2】
哀ちゃんは驚いたような顔をしてるが、私は気にせず空いている部屋にはいり、話し始める。
「哀ちゃん、ここには私たちしかいない…本当のことを話してほしいの。哀ちゃんが怯えている理由、そしてなぜベルモットからのメールが哀ちゃんに送信されてきたのか…。」
「っ?!」
「大丈夫、私はただの刑事じゃない。哀ちゃんが本当のことを話してくれるなら、私も本当のことを話す。哀ちゃん辛いときは素直に助けてっていっていいんだよ?」
哀ちゃんは少し迷ったような顔をして話し始めてくれた。
「陽菜さんはお姉ちゃんみたいでつい、甘えたくなってしまう…ほんとに?ほんとに助けてって言ってもいいの?」
哀ちゃんは目を涙でいっぱいにして私に問いかける。私は返事の代わりに哀ちゃんを強く抱きしめた。
「私の両親は組織の一員だった。もちろんその娘の私も必然的に奴らの仲間になっていた。私のコードネームはシェリー…。両親は奴らに囚われて、ある薬を作らされていた」
「その薬ってまさか、飲むと身体が小さくなって若返る薬…とか?」
「何でそれを?!」
「いや、今までのことを推理して仮説を立てたら…その結論にたどり着いたの。半信半疑ではあったけど…」
「そう…その薬は毒薬で人を殺す薬だった。私は奴らに姉が殺され、死のうと薬をのんだら…副作用でこんな身体に…なって生き延びることになってしまったってわけ」
「なるほど、てことはもしかしてコナン君も?」
「ええ、そうよ。彼もその薬の被害者…」
私はやっと腑に落ちたきがして、この小さな身体でどれだけのことを抱え込んできたのだろうと、涙を流しながら哀ちゃん再び抱きしめた。
「陽菜さん?なんで陽菜さんが泣くの?」
「哀ちゃん…よく頑張ったね。もう大丈夫…哀ちゃんは一人じゃない。私がお姉さんの代わりに守るから、絶対に哀ちゃんを奴らに渡したりしない」
涙を拭い哀ちゃんを真っ直ぐ見つめると、哀ちゃんも私を見つめ返してくれる。
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