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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第14章 ミステリートレイン【2】


「あのムービーなら、私もお父さんもみたよ。顔と声だけじゃ無理だけどネットに流せば知ってる人がいるかもって言ってたけど」
「蘭ちゃん、そのムービーもうネットに?」
「いいえ、多分まだだと思います」
ネットに流れてないのがまだ救いね…。とにかくゼロ君のメモを見てみないと…。私が席をはずそうとしたとき、哀ちゃんが私の手を強く握りしめ、震えていることに気が付いた。

「(どうしよう…もしも…もしもホントに組織が私を狙って、この列車に乗り込んでいるのなら…私はもう…この場所には…)」
震えてながら縋るように陽菜さんの手を強く握りしめ、それに答えるように陽菜さんも私の手を強く握り返してくれていることに気が付いた。
この人の手はお姉ちゃんの手みたいに温かくて安心する…つい助けを求めてしまいそうになる。

「(詳しい事情は分かったけど、とりあえず、今は哀ちゃんが何におびえているのか、確認する必要がある。どうにか哀ちゃんと2人になれる場所に移動して話を聞かないと…)」
ブーッブーッ。そう思っていると哀ちゃんスマホがなった。

「(メール?知らないアドレス…誰から?”覚悟は決まった?ベルモット”)」
哀ちゃんが見ている内容を私も横目で確認する。哀ちゃんは私が覗いているのを気づいていないようだ。

「(?!ベルモット?!なんで哀ちゃんにベルモットから?哀ちゃんは組織と関りがあるの?だからさっきから怯えて…)」
ここで私は信じられない、一つの仮説を立てる。
「(とても信じられないけど、もしも哀ちゃんが組織が探しているシェリーだったとしたら…?だからコナン君は私に哀ちゃんを守ってほしいといったとしたら?)」

そう考えていると哀ちゃんが私の手を放し、ドアに向かって歩き出す。
「どこに行くんじゃ?哀君」
「ちょっとトイレ…風邪薬も飲むからちょっと長いかも」
「哀ちゃんまって!私もトイレいきたいから、一緒にいこう」
私は哀ちゃんの手を再び取り、部屋をでた。今この子を一人にしてはいけないそんな気がして…。

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