~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】
第14章 ミステリートレイン【2】
コナン君の言葉により、子供たちと私、蘭ちゃん、園子ちゃんは部屋に戻ることになった。私は哀ちゃんの手を握り、一緒に歩く。
「あれ?安室さんも乗っていたんですね」
蘭ちゃんが安室さんを見つけて声をかける。
「ええ、運よくチケットを手に入れたんで。あ、さっき食堂車で毛利先生ともお会いしましたよ」
「ほら、安室さん。愛しの陽菜さんも乗ってるんですよ」
園子ちゃん、余計な事言わなくていいから…。と思っても、もう遅い。
「陽菜さん!こんなところで会えるなんて嬉しいです。最近忙しくて中々連絡でず、寂しい思いをさせてしまってすみません」
シュンとする安室さん。
「いえいえ、安室さんが忙しいのは分かってますので気にしないでくださ…」
言い終える前に、安室さんに抱きしめられ、蘭ちゃんや園子ちゃんはキャーッと声を上げている。ゼロ君は抱きしめながら私のポケットに紙を入れた。
「ふう…充電完了です」
きっと何か私に伝えたいことがあり、抱きしめたように見せかけてメモを入れたのだ。
「ところで、陽菜さん何かあったんですか?」
「実は殺人事件がありまして、いま真純ちゃんとコナン君が現場に残って調べている所なんです」
「ほう、それなら毛利先生にお任せした方がよさそうかな…」
あれから安室さんとも別れ、私たちは皆で部屋に戻ってきていた。ゼロ君のメモも気になるし、そろそろ見回りにもいかなければならないと思っていると、光彦君から衝撃の事実が伝えられた。
「ええ?毛利探偵事務所に送ったじゃと?先週のキャンプの時の映像をか?」
「ええ、助けてもらったあの女の人にちゃんとお礼がしたかったので…名探偵なら、どこの誰かを調べられるかと思って」
どうやら、先週コナン君たちがいったキャンプ場で事件に巻き込まれ、その時助けてくれたのが組織の一員だったシェリーだったとのことらしい。
なるほど、状況が把握できてきた…。コナン君と秀一は、光彦くんが探偵事務所に映像を送ったことを知って、奴らからシェリーを守ろうとしてるってわけね。そして、その映像の情報を流したのが探偵事務所に侵入してパソコンを盗み見た、バーボンってところか…。
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