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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第13章 ミステリートレイン【1】


「どうかした?陽菜さん」
「ううん、何でもないよ」

「そういえば、今度キッドが狙うって予告したの私たちがのる一等車だよね?」
と蘭ちゃんが園子ちゃんに聞く。
「そうなのよ!いつもはこの列車年に一回しか運行しないんだけど、次郎吉おじ様が特別に走らせて…何とかっていう宝石を展示するって発表したら、キッド様 乗ってきちゃってさぁ」
と園子ちゃんの目がハートになり、キッドへの愛を語り始める。園子ちゃんそんなに怪盗キッド好きだったのね…。

「僕はそんな泥棒よりも…毎回車内でやってるっていう推理クイズのほうが気になるけどな」
「真純ちゃん?真純ちゃんもミステリートレインに乗るの?」
後ろから真純ちゃんの声がして皆驚く。
「僕は探偵…乗るのは当然!しかし陽菜さんも来てたのか一緒に乗れるの嬉しいなぁ。今日は一段と可愛いなぁ」
「あはは…真純ちゃんありがとう」
そんなこんなで、ベルツリー急行の乗車が開始された。

ちなみに私は子供たちと同じ車両に乗る予定になっている。園子ちゃんに同じ一等車に乗ろうと誘われたのだが、色々動かなければならないことがあるため丁重にお断りした。それにしてもこの列車…怪盗キッドものるのか…。



それぞれの自分の番号の場所に乗車し、行先不明のベルツリー急行は出発した。
「すごい、すごい」
「駅 みんなすっとばしてるぜ」
「何でも終着駅まで、ほぼノンストップらしいですから」
電車が走り出し、大興奮の子供たち。
「まあ、終着点は謎じゃがな」
「ああ、それはおそらく名古屋ですよ 博士。ね、コナン君」
私は解説をコナン君に求めて話を振った。
「ああ。ネットで運行状況を調べれば筋は見えてくるからな」
どうやら、コナン君は列車の終着駅よりこの列車で行われる推理クイズのほうに興味津々らしい。実は私もコナン君ほどではないがミステリー通で結構気になっている。

「噂だと、ランダムで犯人役と被害者役が選ばれ、事件が起きて 他の乗客全員が探偵となって終着駅までに犯人を割り出すって趣向らしいけど…」
コンコン。誰かが客室のドアをノックする。

「はい?なんでしょう?」
博士がドアを開けてみるが、誰もいない。代わりにドアの下に白い封筒に入った手紙が置かれていた。

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