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~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】

第12章 決戦前夜


あれから2日が立ち、私の風邪もすっかり良くなっていた。
そして今日は工藤邸にて明日の打ち合わせをしている。

「陽菜さん。もう風邪は大丈夫なの?」
「うん!もうすっかり元気になったよ。心配してくれてありがとう、コナン君」
「少々、働きすぎではないですか?陽菜さん」
「沖矢さん、ご心配いただきありがとうございます。でも大丈夫です!」
「あまり、ご無理はされないようにしてくださいね」

「で、2人とも明日の作戦なんだけど…やっぱり、組織の奴らも乗るかもしれないんだ…だから陽菜さんには車内を見回って、不審な人がいないかとか、不審物がないかとかを確認して回ってほしい」
「分かった。まぁ、そこら辺は慣れてるから安心して任せて」
「昴さんは何かあったときのために、待機をお願い。もしもの時は助けてほしい」
「任せろ、坊や」
「じゃあ…2人ともお願い」
私と沖矢さんは同時にうなずいた。


ブロロロロロッ。
「ミステリートレイン?ベルツリー急行か…あんな目立つ、ふざけた列車にシェリーが乗るとはおもえんが…」
夜道を走る黒のポルシェ356Aに乗った怪しげな黒ずくめの男が電話で話している。
「あら、だからこそあえてのチョイスなんじゃない?あの列車は完全個室…私たちの目を盗んで関東から脱出するには、絶好の移動手段だと思うけど?」
夜景の綺麗な広い部屋で電話で男と話すブロンドのロングヘアーの女性。

「しかし、どうにも信じられんな。シェリーが群馬の山奥に隠れ住んでいたとは…」
「ええ、その情報を入手したのバーボンも同意見よ。彼女が偶然接触した第三者にそう言っていただけだから、確度は低いと…でも、シェリーがその列車に乗るのなら狩り場としては最適だと思わない?」

「ああ、途中下車さえ阻めば走る鋼の牢獄だ。鹿狩りのごとく恐怖で追い立ててやれば…自ら銃口の前にその身をさらすだろうよ」
「わざわざ あなたにこの情報をリークした理由…分かるわよね?」
「その鉄の蛇が、巣穴に戻るまで手は出すなってことだろ?」
「ええ、狩りが終わったらまた連絡するわ」
ピッ。工藤邸で私たちがミステリートレインの作戦会議をしている同時刻、組織の怪しげな会話が繰り広げられていたことを私は知る由もなかった。

NEXT…。
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