~SWEET BLACK POLICE~ 【DC:降谷零】
第11章 風邪
「今日も相変わらず、イケメンだわー。安室さん」
「ちょっと園子!見すぎだって!」
JK達が集まるポアロに安室さんは今日も出勤していた。
ブーツブーッ。
「ん?メール…(風見から…なんだ?)」
そこには陽菜が警察庁に出勤している旨と、少し触れた時に体温が高かったことが書かれていた。
「(はぁ…陽菜は風邪ひいて熱があっても休まず仕事にいくタイプだ。最近、俺が仕事を頼んで忙しくさせてしまっていたからな…。)すみません、梓さん。少々急用が入ってしまいまして今日の分のお給料は要らないとマスターに伝えてください!」
「え?!ちょっと安室さん?!」
俺は警察庁に向けて急いで車を走らせた。
「はぁっ、はぁっ。ダメだ、頭がボーっとしてきた。これまずいよなぁ…。やる事まだまだいっぱいなのに…」
トイレで鏡越しに自分と向き合いながら独り言を呟く。
「陽菜!どこにいる?でてこい!」
廊下に居るはずのない人の声が響いている。私は余りの熱の高さに幻聴まで聞こえるようになってしまったのだろうか…。
恐る恐るトイレから出て廊下に顔を出す。
「降谷君?」
「陽菜!!ここにいたのか!」
私のことを抱きしめる、ゼロ君?えっ?なんでここに居るの?これ、どういうこと?ゼロ君腕の中でパニックを起こす。
「(かなり熱い…こんな熱で仕事をしていたのか)……。ちょっとこい、陽菜」
仮眠室に私を引っ張っていきベッドに座らされる。
「降谷くん?なんでここに居るの?一体どうし…」
「陽菜…熱あるだろ」
ギクリ。なんで、ゼロ君が私が熱あることしってるの?!もしかしてあの時…風見さん!余計なことして…泣。
「風見から連絡がきた。あれほど、無理はするなと言ったはずだが?」
「ごっ…ごめんなさい。でも、する事がいっぱいで休んでなんていられなかったの」
「仕事より陽菜身体のほうが大事だろ?熱は何度あるんだ?薬は?」
「ごめんなさい…熱は家で前に測ったら37.8だった。薬は飲みました…」
「かなり顔が赤いから上がってるかもしれない。ほら、もう1回測って」
俺は仮眠室にある体温計を陽菜に手渡し、測らせる。
おそらくかなりな熱は高いはずだ。俺が無理をさせたせいですまない…陽菜。
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