第11章 組織
公安部の男性捜査員に頼まれた資料は1週間もかからず二日で資料をまとめデータ化して渡した。
「さっすが夏目。助かったよ。」
「いえ。」
「悪いけどこ今回のは特に誰にも言わないように頼むな。上層部も気にしてる事件らしいんだ。」
「わかりました。」
ーー…上層部が気にしてる?違う意味でだろう。
男性捜査員がいなくなったのを確認して私は彼がいた方を睨みつけた。
「どうした?怖い顔して。」
「…髙橋。いや、疲れただけ。」
「お。珍しいな。ラーメンでも行くか?」
ちょうど通路から曲がってきた髙橋に見られた私はそっと目を逸らした。
「ううん、仕事まだあるから。」
「最近残業多いな。」
「そう?…てか、よく私を見てるんだね。」
ニヤッと笑って髙橋をみると、少し顔を赤らめ首を振った。
「ばっか!そんなんじゃねーよ!」
「はいはい。じゃ、お疲れ様。ラーメンまた奢ってね。」
高橋に手を振り私は一度公安部の自分の机に戻った。
ノートパソコンをカバンにいれ、タンブラーとカロリーメイトもカバンに突っ込むとそっと誰にも見られないよう公安部の部屋を後にした。
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カタカタカタっとタイピングの音が資料室の端で響く。
いくつもある資料室の一番古い資料を置いていある部屋には人が入ってくることはほぼない。
そこに私に必要な資料を集め、目を通しては必要な事件をリストにしてまとめていた。
ーー…あいつらが関係していたのだと決定付ける証拠かいる。
「先輩ーー…。」
「見つけた。」
暗い資料に男性の声が響いた。
こんなところに人が来るはずもなく、ましてや来たとしても音で気づくだろうと思っていたから、私はその声に驚き危うく叫びかけた。
「…ふ、降谷さん。」
「こんな場所…初めてきた。」
「えっとー…、あ、先日の資料に何か不手際がありました?」
「いや。」