第39章 降谷零の部下たちは
ローラの言葉に全員が黙り込んだ。
今やってる仕事は、日本を揺るがす極悪人を捕まえるものだと思っていた。
しかし、ただの捜査員一人を警察に戻すためだけのもの。
そのために、警察官を尾行し、降谷さんよりもさらに上官を盗聴、違法捜査までーーー…。
「…どう思います?風見さん。」
「…。」
高橋が言うと風見は、黙ったまま眼鏡をくいっとあげた。
すると、ローラは高橋をみた。
「降谷さんはなんで、このことを私たちに黙ってると思う?」
「…そりゃいえねーだろ。恋人のために部下を使うなんて。」
「バカね。何かあった時に私たちに責任が行かないようにでしょ。」
「…。」
「そもそも、悪どい手を使って夏目さんは辞めさせられたんでしょ?降谷さんをゼロから落とすために。」
「…そうだな。」
「降谷さんがゼロじゃないと困ります。」
ぽそっと呟いたのは影月だった。
「こんなに自由に捜査させてもらって、ちょっと法に触れる捜査も降谷さんなら許してくれる。何かあったら僕に言えって…。」
「たまに怖いけど、あんな仕事できる人、他に見たことないよな。」
高橋の言葉に全員が頷いた。
「降谷さん以外のゼロに従うなんて嫌よ。」
「…日本を揺るがす極悪人。」
風見はふっと笑った。
警視に向かって極悪人だなんて言う日がくるとは思わなかっただろう。
「確かに降谷さんがゼロを辞めると日本は滅びるかもな。」
「んな、大袈裟な。」
高橋も風見の言葉に笑った。
影月はマウスを動かし、パソコンに写し出されためぐみと降谷の写真を消去した。
「見なかったことにしましょう。」
「降谷さんがいなきゃ困るからな。あー、ついでにめぐみも。」
高橋はくくっと笑いながら空席になってるめぐみの机に視線を向けた。