第37章 本音
これが上層部の意見だと言われてしまったら、下っ端の私は身を引くしかない
。
降谷さんの邪魔なんだと言われたらーー…。
「…わかりました。すぐに辞めます。」
「いや、すぐかどうかは待ってくれ。降谷には私から話をしておく。辞めるタイミングはこちらから連絡しよう。」
「では、いつでもいいように自分の仕事を引き継ぎしやすいようにしておきます。」
「それと…あまり大きな声で言えないことだがーー…。」
「大丈夫です。わかっています。このことは誰にも言いません。自主退職にしておけばいいんですね?」
上司にやめろと言われて辞めた。
なんて、普通に考えたら、ダメなことくらいわかってる。
日本を守るゼロ。
私が障害になるのなら、日本を守るため、国民を守るため、上層部だってそうせざるを得なかったんだ。
私が辞めるということは、九条さんからすぐに降谷さんに話をするといっていたが、降谷さんから連絡は無かった。
次の日には『悪いが辞めるタイミングは早い方がいいと決定した。3日以内に退職届にサインを書いて私に提出するように。』と九条さんから連絡が入った。
私は指示されるがまま荷物をまとめ、引き継ぎを行い、離職の準備をしていたが、降谷さんが警視庁にくることも、携帯に連絡が来ることも一切なかった。
ーー…降谷さんも上層部の指示に従っているということだろう。
私と連絡することを禁じられているのかも…。
それならこの街に私が残る理由はない。
降谷さんも私がいない方がいいと判断したのならーー…。
「さよなら、降谷さん。」
私は家を引き払い、実家に帰ることにした。
出来れば、貴方の横に立ち、日本を守る手助けをしたかったーー…。