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うちの上司は【DC/降谷】R18

第33章 ポアロにて


苦手なはずなのにーー…。


梓さんとにこにこ笑い合う表情だとか、2人だけしかわからない会話をしていたりするのを見ると、胸の真ん中がチクチクとした。



なんとなくムカムカとしながら、私は床を見つめながら掃除をして行った。


くすくすと聞こえる安室さんの笑い声。


「…なんで笑うんですか。」
「いや。別に。」


「もう、降谷さんに戻ってもいいんじゃないですか?」
「別に切り替えてるわけじゃないよ。」

ーー…わからない。

「それに“降谷零”になると、他の事件のことを考えなきゃならなくなる。」
「…。」
「今はポアロで、安室だよ。」


ますますわからない。


喋り方がかわるだけじゃないんだ。


穏やかな表情の安室さんとは逆に、謎が深まる上司に眉を寄せ私は掃除に専念した。


「まぁ、めぐみさんは安室と降谷の両方の恋人でもあるんだから、そのままでいいんだよ。」
「…ふたまた。」
「ふふっ。二股か。」

それは思いつかなかったな。と、安室さんは笑った。


「私は…降谷さんだけでいいです。」
「…。」


なんとなく私はそう呟いた。
同じ人ではあるけれどーー…だけど。



「…でも。なんか………。」
「ん?」

箒をぎゅっと握りしめ、私はぷいっと顔を見られないようにした。


「安室さんも…悪くない…かな。」
「ぷっ。」


安室さんがカウンターの中から私の近くに歩いてくるのがわかった。
恥ずかしくてそちらを向くことはできなかったけれど、私はじっと安室さんが前に立つのを待った。


「安室は苦手なんじゃないのかい?」
「…苦手です。降谷さんとは真反対で。」
「で?」
「でも、安室さんも降谷さんの一部なんだと思ったら…、梓さんといつもここで一緒にいるのが…なんか……」

なんて言葉に表すのが的確なのかわからない。


でも確実に胸の奥では、もやもやしてて…。


「警視庁で少ししか会えないのに、梓さんが……その…」
「……。」



「……安室さんといられて……うらやましい。」


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