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うちの上司は【DC/降谷】R18

第25章 銃弾


顔は白く、汗が酷い。


「…ワイヤーを切ればいいんだが、銃弾は使い果たしてしまった。めぐみは?」

そうか銃ならワイヤーを撃ってしまえばと思い、私は銃を取り出したが、ゆっくりと私は首を振った。


「…私もさっきので弾を使い果たしました。」


シリンダーを開け念のため確認したが、自分が撃った弾の数くらい覚えてる。はっきりと5発撃った。


「めぐみだけでも行け。」


ーー…こんなワイヤーがあったんだと分かっていれば、炸裂弾など後回しにしてこちらを優先したのに。


後から考えれば、わかることだったのに。



「…降谷さんを置いて行けません。」
「命令だ。」
「…っ。」


痛みに耐える表情の降谷さんは私の頬に手を伸ばした。

ペチャと濡れる上司の血。




「…松田を知ってるんだな。」
「え?…松田、じんぺーさんですか?」
「あぁ。」

私は知っているという意味を込めてゆっくり頷いた。

「あいつは僕の同期だったーー…。」
「えっ?」


「同期…。同期。…あ。」


降谷さんはふと何かを思い出した表情になり、ポケットから小さな袋を取り出した。
手のひらサイズの小さな布の袋。

「めぐみがリボルバーしか使いたくないと言ったのは、ラッキーだった。」
「…?」
「この弾を使え。」

袋の中から一つの弾を私に差し出した。


「…これは?」
「僕の親友を貫いた弾だ。」


「……っ!?」


一気に降谷さんの過去の資料が頭を駆け巡った。
自ら仲間と家族を守るため命をたった諸伏景光捜査員のことを。


「い、いけませんっ!」
「いいから。早く。」
「こ、これは……諸伏さんの…。」


いま、親友と言った。

同じ組織にただ一緒に潜入していただけの同僚だったんじゃない。もっと大きく大切な存在だったに違いない。
彼を貫いた銃弾をいつも持ち歩くくらいに。


「何故、ヒロを知ってる。」
「…それは。」

「まぁ、それは後でいい。早くこの弾を。あと一分もない。」
「……っ。」

私は弾を無理矢理手に持たされた。

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