第25章 銃弾
私は車を発進させると、ハンズフリーイヤホンを耳にかけ、降谷さんに電話をかけた。
「早く…!降谷さん、出てっ。」
影くんからも他の捜査員たちにきっと連絡を入れてくれているはず。
一番近い場所にいる私が早く着く。
降谷さんは電話に出なかった。
降谷さんのことだからきっと何かに気づいて動いてるのかも知れない。
私はぐっとアクセスを踏み込んだ。
いくら私の地点から近いと言っても一時間以上かかる。
ーー…これも犯人の想定していたことなのだろうか。
もし場所を警察に特定されても移動に時間がかかるように。
「…お願い、電話に出て……!」
もうすぐ降谷さんのいるビルに着く。といったところで影くんから電話がかかってきた。
「めぐみさんっ!降谷さんのいるビルから火災が起きているという通報が入ってます!」
「…っ!」
私はぎゅっとハンドルを握りしめた。
「近くの監視カメラにハッキング、確認しましたが、爆破の火薬量はそれほどではありませんし、まだブランコも壊れてません!」
「…どういう?」
「建物内で爆弾がいくつかに分けられて設置されてる可能性があります!」
「…その中に降谷さんはまだいるの!?」
「恐らく…。一つ目の爆発は降谷さんが起こしたのかもしれません。僕は近くの所轄が近づかないよう指示を出し、近所住民の避難を優先します。」
「私は降谷さんと合流するね。」
「…どういった爆弾なのか、何個あるのかわかっていません。お気をつけて。」
「大丈夫。資料作りと記憶だけが取り柄の公安なんかじゃないから。」