第25章 銃弾
私は降谷さんにすぐに電話をかけようとしたが、まずは資料が手元にある影くんに確認を取ろうと通話ボタンを押した。
『はい。』
私は急いで自分の車に乗り込み、周りに人がいないことを念の為確認してから話し出した。
「影くん資料みて。犯行現場の写真も。」
『はい』
「今までの爆発の2回目、4回目、6回目、7回目の近くに公園ない?」
『…待ってくださいね。……ありますね。しかし、爆破地点が公園というわけでは…端だけが燃えただとか、そんな被害はありません。』
「ブランコ。」
『…え?』
「確かに公園全体は狙ってないけど、ブランコだけが壊れてるの。」
『…本当だ。』
「ダミーだとかカモフラージュとか隠そうとばかりする犯人だから、1回目と5回目はまったく関係のない本当に無差別の犯行で、たぶん犯人はブランコを狙ってる。」
私がそういうと、電話の向こうで無言で影くんがタイピングをし始めた。
『実は犯人像を犯罪心理学の観点から数パターン出してあるんです。先入観を無くすため、伝えてはいませんでしたが。』
「…。」
『“暴力を振るわれ大人を恨む子供”か、“親からのネグレクトいわゆる育児放棄で子供を恨む男”ーーー…』
火薬を扱い繊細な作業を行うこの犯行に子供がしているとは思えない。
“嫉妬で子供を恨む男”か。
「今回の6箇所の地点で、近くに公園がある場所はある?」
『検索します。』
私は携帯の時計を見た。
ーー…急いで。みんなに伝えないと。
『1箇所だけあります。』
「どこ!?」
『ーー…今、降谷さんが向かってる地点です。』